
客観的に見て私は明らかなキャリア弱者だ。大学を中退し、就活も失敗、非正規での転職を繰り返し、今の会社に行きついた。今の会社は上場企業の子会社とはいえ、業界的には衰退産業。将来性には疑問符がつく。しかも非正規雇用だ。
唯一の救いは、今年一年間働けば正社員登用が確定すること。これで多少はキャリアアップできる。ただし、それも手札の一つに過ぎない。どんな状況であっても今ある手札で戦うしかない。可能な限りの資源(時間・お金・人脈)を総動員し、可能な限り最善の選択をしてキャリアを構築する。それがこの時代における、私にとっての「低空飛行」の戦略だ。
今年の行動指標

今年は飛躍の年にしたい。20代も中盤に差しかかる。ウダウダしている余裕などもうない。人生は有限だし、年齢は待ってくれない。やるべきことにリソースを割かないと、低空飛行すら維持できなくなる。私が考える低空飛行とは「致命傷を避けるための戦略」だ。落ちても即死しない高さをキープすること。今年はその致命傷を避ける準備と、飛躍するための種まきを並行して進める一年にする。
【致命傷を避ける】①大学進学

正直に言うと、私は大学中退を後悔している。SNSでは「馬鹿が大学行く意味なんてない」と言い放つ実業家やインフルエンサーがいる。言っていることは正論だし、私自身も反論する気はない。だが、それでも私は「大卒」という資格を取り戻す。それが仮にFランであっても構わない。私の目的は「上積みの人生」ではなく、「最低限の選択肢を確保すること」だからだ。
私は大きな成功を望んでいるわけじゃない。起業して金持ちになることにも興味がない。ただ、納得のいく人生を歩みたい。せめてプロレタリアとして生きるなら、同じプロレタリアでも、少しはマシな選択肢を持てるようにしたい。そのプロセス自体に面白さを感じるからこそ、大学に再チャレンジする。
Fランが「就職予備校化」して既得権益層に搾取される場になっているのは知っている。しかし、現実社会ではいまだに「大卒」と「高卒」では待遇が違う。努力すれば高卒でも良い待遇を得られるが、そもそも「努力するための選択肢」にすら辿り着けないケースがまだまだ多いのが実態だ。
もちろん、大卒になればキャリアが安泰だなんて思っていない。今の会社で実績を作るのが大前提で、そのうえでキャリアアップの選択肢を少しでも増やすために大卒資格を取る。選択肢を持っておけば、仮に転落しても、多少マシな環境に逃げ込むことができるからだ。「馬鹿が大学行く意味なんてない」という言葉は耳に痛いが、私は私の道を行く。
【致命傷を避ける】②今の会社でDXの実績作り

以前にも書いたが、今の会社でDXプロジェクトに関わらせてもらっていた。「いた」と過去形になってしまったが、それでもこの経験は無駄ではない。キャリア形成上、需要のある分野にリソースを割き、実績を作ることは最優先事項だ。主体的に仕事に取り組み、目に見える形で実績を積み上げる。学歴以上に価値のある「実績資産」を作ることで、転落リスクを下げる。そして転落しても、次の選択肢を残す。
低空飛行というと「会社にぶら下がる」と誤解されるかもしれないが、それは全く違う。ぶら下がっていては飛ぶどころか墜落するだけだ。「自分で飛ぶためのエンジン」を作る。それが実績作りだ。
【致命傷を避ける】③副業にも本気

副業にも本気で取り組む。収入の柱を増やせば、転落リスクはさらに下げられる。このブログもそうだし、SNSでの発信も資産になる。今年は漫画投稿も本格的に始めるつもりだ。ただ、たとえ副業が軌道に乗っても、仕事を辞めるつもりはない。本業で働きながら副業を続けることが、精神的安定にも繋がる。キャリア弱者ほど、「片方がダメでも他方で補える」状態を作ることが重要だ。
おわりに

私はキャリア弱者であることを自覚している。だが、弱者なりに戦い方はある。致命傷を避け、最低限の選択肢を確保し、その上で少しずつ飛躍を目指す。これが私の考える「低空飛行戦略」だ。
この戦略は、地味で泥臭く、SNS映えもしない。しかし、誰が何と言おうと、私はこの戦略で生き延びてみせる。飛べない鳥なりに、地表スレスレを滑空する生き方を貫く。人生において最も重要なのは、「生き延びること」なのだから。
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