負のループに巻き込まれるな
資産形成は減点式だと言う話がある。誤った選択肢をしなければ、経済的に追い詰められる事なく資産形成が可能だという。つまり、人生では「正解」そのものは無くとも、「明らかな間違い」を避けるだけでも前進できるというわけだ。
しかし、人生には色々な選択肢があって、ちょっとした判断の積み重ねが大きな結果を生む中で、「負のループ」に巻き込まれてしまうと本当に大変だ。ここで言う「負のループ」とは、一度誤った道に足を踏み入れると、その精神的ストレスや経済的困窮がさらなる間違った選択肢を生み、泥沼にハマって抜け出せなくなる状態を指す。一度沼にはまり誤った選択肢をし続けると、最悪人生を棒に振る可能性だってある。負のループに足を突っ込んだら、とにかく冷静に次の選択肢を選ぶべきだ。
最悪の選択をする末路
例えば、借金の滞納をしていれば精神的にも相当追い詰められるし、それがさらなる悪手を生むことがある。税金の滞納がきっかけで闇バイトに手を出してしまい、逃げられなくなって強盗◯人で逮捕されるという最悪のケースだって現実に起きている。これは一例だが、「負のループ」の怖さを端的に示している。
とはいえ、借金の滞納そのものは、最悪でも訴訟される程度だ。もちろんネガティブな状況ではあるが、闇バイトや犯罪と比べれば遥かにマシだろう。別に借金を滞納しても逮捕されるわけでも、殺されるわけでもない。追い詰められた時こそ、冷静に次の選択肢を考えなければいけない。一発逆転でお金を稼ぐのは不可能だ。ならばやるべき事は、借金がこれ以上増えないように相談をし、可能な限り待ってもらったり減額する。そして、生活コストを極限まで落として働いて返していく。それが正攻法だ。
借金や闇バイトは極端な例だが、人生には常に「負のループ」の入り口があちこちに存在する。精神的に追い詰められた人間が、誤った選択をする事は想像に容易い。
積み重ねがないと負のループに落ちる
日々の積み重ねが無い人間は、簡単に負のループに落ちる。人生を支えている大きな柱、例えば仕事・家族・健康。このうち一つが何らかの影響で折れ、十分な市場価値や精神的余裕がない状態だと、そこから起き上がろうとする過程でさらなる誤った選択を招きがちだ。崩れ落ちた所から這いあがろうとした時には時既に遅し。中年になって自分の選択の失敗や努力不足を痛感し、負のループに突入する。
正規雇用に胡座かいて努力を怠れば市場価値は上がらない。市場価値がなければ、会社が傾いた時になすすべなく負のループに陥る。
家族関係の悪化はメンタルを蝕み、仕事のパフォーマンスや健康問題を生み出す。それが長期的な経済的負担となり、負のループを加速させる。
体が資本なのは言うまでもない。健康がなければ仕事は出来ないし、家族に負担をかけてしまう。健康も日々の積み重ねの結果だ。一発逆転するような健康法があれば誰も苦労しない。
結局、人生の選択肢を誤ると負のループに陥りやすくなるが、そこから抜け出すためには焦らず冷静に「今できる最善策」を選ぶほかない。一発逆転を狙わず、地道な努力や相談、生活コストの見直しなど、一歩一歩着実に進む事が、負のループから抜け出す唯一の方法なのだ。
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